「還暦」と「厄年」の関係や「厄落とし」と「厄払い」も違いを分かりやすく解説!│

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こんには、ダイキです。

歳を重ねるにつれ、自分や親、知人が還暦・厄年を迎える機会が増える。

今回は「還暦や厄年って何するんだっけ?」とならないよう、簡単な知識を提供したい。

では、いこう!

そもそも還暦とは?

還暦に対してどのようなイメージをお持ちだろうか。

おそらく「60歳 (数え年で61歳)」で「赤いちゃんちゃんこを着てワイワイする年」という印象だと思う。

しかし、還暦は厄年でもある。

そもそも還暦は干支に由来があるが、干支を正しく理解しているだろうか?

僕はこのブログを書くまで理解していなかった。w

干支と聞くと、「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の十二支が頭に浮かぶが、それだけではない。

「甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戌(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)」の十干(じっかん)を合わせたものが、本来の干支だ。

これを六十干支(ろくじっかんし)という。

番号干支音読み訓読み番号干支音読み訓読み
1甲子こうしきのえね31甲午こうごきのえうま
2乙丑いっちゅうきのとうし32乙未いつびきのとひつじ
3丙寅へいいんひのえとら33丙申へいしんひのえさる
4丁卯ていぼうひのとう34丁酉ていゆうひのととり
5戊辰ぼしんつちのえたつ35戊戌ぼじゅつつちのえいぬ
6己巳きしつちのとみ36己亥きがいつちのとい
7庚午こうごかのえうま37庚子こうしかのえね
8辛未しんびかのとひつじ38辛丑しんちゅうかのとうし
9壬申じんしんみずのえさる39壬寅じんいんみずのえとら
10癸酉きゆうみずのととり40癸卯きぼうみずのとう
11甲戌こうじゅつきのえいぬ41甲辰こうしんきのえたつ
12乙亥いつがいきのとい42乙巳いつしきのとみ
13丙子へいしひのえね43丙午へいごひのえうま
14丁丑ていちゅうひのとうし44丁未ていびひのとひつじ
15戊寅ぼいんつちのえとら45戊申ぼしんつちのえさる
16己卯きぼうつちのとう46己酉きゆうつちのととり
17庚辰こうしんかのえたつ47庚戌こうじゅつかのえいぬ
18辛巳しんしかのとみ48辛亥しんがいかのとい
19壬午じんごみずのえうま49壬子じんしみずのえね
20癸未きびみずのとひつじ50癸丑きちゅうみずのとうし
21甲申こうしんきのえさる51甲寅こういんきのえとら
22乙酉いつゆうきのととり52乙卯いつぼうきのとう
23丙戌へいじゅつひのえいぬ53丙辰へいしんひのえたつ
24丁亥ていがいひのとい54丁巳ていしひのとみ
25戊子ぼしつちのえね55戊午ぼごつちのえうま
26己丑きちゅうつちのとうし56己未きびつちのとひつじ
27庚寅こういんかのえとら57庚申こうしんかのえさる
28辛卯しんぼうかのとう58辛酉しんゆうかのととり
29壬辰じんしんみずのえたつ59壬戌じんじゅつみずのえいぬ
30癸巳きしみずのとみ60癸亥きがいみずのとい
六十干支(ろくじっかんし)表


干支の組み合わせ(十干と十二支の組み合わせ)が60通りあるから六十干支という。

つまり、”60通り=60年”で一周し、生まれた年の60年後に、再び同じ干支になるということだ。

”暦が還る”ので「還暦」と呼ぶ。

次は厄年の説明をしよう。

そもそも厄年とは?

次は厄年についてだ。

厄年と聞くと「悪いことが起きやすい年」というイメージがあるだろう。

しかし、科学的な根拠はない。

また、厄年の考え方は「陰陽道」が由来と言われるが、これも不確かな情報だ。

出典や科学的な根拠はないが、平安時代から続く慣習で『源氏物語』にも出てくる。

男女それぞれの厄年は以下となる。(数え年)

  • 男性:25・42・61歳
  • 女性:19・33・37・61歳


上記が「本厄」で、その前後1年を「前厄」「後厄」という。(女性の厄年が1回多い理由は不明)

要するに、本厄前後を合わせた3年間は注意しましょうと言うことだ。

確かに各年齢は、進学・就職・結婚・出産・転職・昇進・退職など、人生の転機が訪れやすい年である。

心身ともに落ち着かないことも多いだろう。

昔から、そういう経験則をまとめて「厄年」としたのかもしれない。

一方で、“厄年=役年”と考え、誰かの”役”に立てる年になる、という考え方もあるようで、どちらにせよ気に病みすぎないほうがいい。

ちなみに厄年的な考え方は、イギリスやスペイン、エジプト、トルコといった国々でも確認されている。

それでは、厄年の厄を払うにはどうすればいいのか?

ここでは2つ紹介する。

1.厄落とし

厄落としは、あえて自分で厄(災難)を作り、それ以上の厄が起きないようにする行為のこと。

具体的には、大切な物や身につけているものを落とす(あとで拾ってよい)行為で、年何回やればいい等の決まりはない。

例えば豊臣秀吉は、生まれてすぐの秀頼を一旦捨て、健康を祈願したと言われている。

2.厄払い

厄払いは文字通り、厄を払うために祈願・祈祷を受ける行為のこと。

神社で受けるのが一般的で、母の還暦の厄払いも神社でしてもらった。

神主が白いお祓い棒(大麻(おおぬさ))を振る姿を見たことがある人も多いだろう。

ちなみにあの棒は適当に振ってるのではなく、振り方に決まりがあるようだ。

また、厄払いは本厄で受けるのが一般的だが、それ以外で厄払いを受けることもある。

子どもの七五三参りも厄払いの一種となっている。

最後に

最近では「厄落とし」と「厄払い」の明確な線引きがなくなってきている。

どちらにせよ、心身を労り、健康に過ごしてほしいという想いが大切なのだろう。

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